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株式会社エム・サプライ

株式会社エム・サプライ
食品事業部(岡山翠果撰本舗) 部長 山本 健二 氏

株式会社エム・サプライ様に初めてお会いしたのは、2023年の秋、コンベックス岡山で開催されたフードマッチングフェア会場でした。様々な店舗がある中、高級かつ美味しそうな白桃ジュースがひときわ目につき、自然とブースへ吸い込まれるように行ったことを今でも鮮明に思い出します。
その時に出会った山本部長に、お話をお伺いしました。

株式会社エム・サプライ 創業者の森社長は、以前、和歌山県の養鶏場に勤めていた関係で、和歌山の、卵・梅干し・みかんジュース・桃ジュース等を仕入れて販売していました。

その後、岡山にも桃があるから岡山の桃ジュースを作ってみてはいかが?というご提案を頂いたことが一つの食品事業の始まりでした。そして、地元岡山に関するものの企画・販売に力を入れ始め「翠果撰」という名で出発しました。

岡山で桃のジュースを作るにあたり、一軒一軒、桃の生産農家さんの所へ何度も足を運び、お願いし、やっとの思いで原材料を調達することができました。

「桃の生産農家さんは品質の良い桃を作ることが一番の仕事。
その中で、”傷がついたり”、”形が整わなかったり”そういった桃もたくさん出てきます。
そういった加工用に回る桃を仕入れて、加工品に使わせてもらっています。
品質の良い桃は岡山を代表するフルーツとして、加工用に回る桃はうちで岡山を代表するお土産として(笑)。
って、言ったらおこがましいですが、せっかく作られた桃を余すところなく使い切るって大事なことなんです。」と、山本部長は語ります。

当初は、和歌山で桃の加工を行ってきましたが、一次加工から携わっていきたいとの思いで、3年前に製造技術を指導いただいた会社と一緒に、自社工場で製造する事が出来るようになったのです。

昨年、地元のワイナリーとの共同開発でマスカット オブ アレキサンドリアを使用した「果汁100%ジュース」を商品化しました。
芳醇な香りと旨味をもった岡山を代表するフルーツですが、実は近年、シャインマスカットへシフトする生産農家が増え、大変貴重な存在となっています。
そんな中、今回共同開発している地元ワイナリーは、岡山県内でマスカット オブ アレキサンドリアが最も集まる場所と言っても過言ではなく、豊富な原料調達と自社製造技術という、お互いの強みを生かしてできたのが、この果汁100%ジュースなのです。
2025年3月20日に発売開始で、原材料が貴重なため、今年は100本限定になるそうです。

また、現在では新たな試みとして、2024年11月より、「岡山産 贅沢フルーツのジャム」も自社工場で生産販売しています。
プレミアムラインとしてオリジナルの翠果撰と、セカンドラインとして若い方やインバウンド向けに英語表記のラベルの2種類を作って展開しています。
これからはジュースやジャムの生産をメインに置き、OEMで様々な方々の想いがこもった形で販売して頂ければと思っています。

岡山翠果撰本舗というブランドに対する思いをお伺いしました。

「フードロスの削減への貢献は勿論ですが、OEMを依頼して下さる企業や生産農家さんに対して、喜んで頂ける取引をすることを念頭におき、今後も続けていきたいです。
生産農家さんが自分でジュースを作りたいと来られたら、まずは販売計画をうかがうことから始めます。お声がけくださった方と、今後もお互いが良い関係で取引を続けていくために、目先にとらわれず、相手様の事も考えて継続的な良い関係を続けていける会社でありたいと思っています。」

エムサプライの理念は、「人に優しい社会へ、人と人のつながりから新たな価値を創造する」。

山本部長は、その言葉をいつも胸に置いて仕事に向き合われているのだなと心から感じ取れました。

岡山翠果撰本舗の立ち上げから、来年で10周年。
生産者さんが居るから私たちが仕事が出来る。
新しいご縁があるから新たな挑戦が出来る。
「縁 is Power!」

山本部長の笑顔がすべてを物語っているように思えました。

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