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株式会社 備前の夢
代表取締役社長 阿部 信行 氏

岡山県三大河川吉井川が流れ、千町平野が広がる自然豊かな邑久町。生まれ育ったこの地域への貢献を志す「株式会社 備前の夢」の阿部社長を訪ねました。
「子どもの頃は、川ではドジョウやメダカ、山へ入ってはクワガタやカブトムシを採りにいって、野山を駆けずり回っていた。」と、やんちゃな子供時代を語ってくれた阿部社長。幼い頃から慣れ親しんだ地域への愛着がその語り口から伝わってきます。
創業のきっかけは
2018年に、地元備前地域の活性化に貢献したいという想いで会社を設立しました。備前地域の豊かな自然、地域の農産物、歴史ある文化財などの魅力的な資源を活用し、観光と食で地域を活性化できるような事業に取り組んでいます。
事業の主力は、備前の農業を救いたいという思いで、朝日米の米粉を使ったカレー「YUME KIWAMI」です。他にもオール備前で作った移動式ピザ窯を開発、販売などをしています。


米粉カレーを商品化するきっかけは
会合などでお会いする農業関係の方が口々におっしゃるのが、「米が余り、安くなってこのままではやっていくことができない。廃業しようと思う。」という声です。廃業となれば、田んぼは荒れて、どうにも取り返しのつかないことになってしまいます。そういった農家を支援するためにも、お米を使った商品ができないかと検討をすすめ、グルテンフリーの米粉カレーを開発することに決めました。
「米粉カレー YUME KIWAMI」のこだわりは
災害避難時など大変なときこそ「温かくて美味しい食事」をテーマに商品開発。 非常食として5年たっても美味しいカレーを目指し、試作を繰り返しました。長期保存しても水分が抜けないように野菜は小さめ、馴染みのある牛豚の合い挽き肉を使用し、米の品種によってとろみ加減を調整するなどの工夫を重ね、3年かけて納得のいく美味しさの商品を作りました。
このカレーは、食べ始めはお米の甘味が感じられ、徐々にスパイスが効いてカレーの旨味を堪能できます。 アレルギーに配慮し、7大アレルギー物質を除去(卵、乳、小麦、エビ、カニ、落花生、蕎麦)の安心のレシピ。お子様からご年配の方まで安心して食べていただけます。


カレーに合わせるお米は、100%岡山県内産にこだわり、アルファ米を開発しました。アルファ米とは、炊きたてごはんの美味しさをそのままに、急速乾燥したものです。水やお湯を加えると、まるで炊きたてのような食感と美味しさのごはんができあがります。
更に、折りたたみ式容器を開発し、保管場所の省スペース化を実現。廃棄時には畳んで使い捨てでき衛生面にも配慮しています。非常時の困りごとを想定して作られたカレー・ライス・容器・スプーンのセットは、いざという時の備えに最適な商品です。
パッケージを開くと備前エリアの観光スポットを紹介。 YUME KIWAMIを購入した人、お土産として受け取った人が、カレーを食べる時に備前を思い浮かべてもらえるようにひと工夫しています。 気になるスポットを見つけて、また備前に遊びに来てくれるとうれしいです。


オール備前にこだわったピザ釜について
完全完成型の本格的ピザ窯で、耐火煉瓦、鉄など全てのパーツを備前市内で製作しています。ピザ窯の屋根部分は、備前焼陶片を装飾しています。美しいフォルムと、備前焼特有の窯変が高級感を演出しエクステリアに最適。ガーデンパーティが好きな方やイベント出店をご検討の方におすすめです。
今後の展望をお聞かせください。
お米関連のイベントなどに参加し、多くの方に米粉カレーを知っていただけるようにPRしていきたいです。
6月8日(土)、9日(日)には、タイヤ館倉敷大島で開催されるイベントに出店予定です。ぜひご来場いただき米粉カレーYUME KIWAMI や焼きたてのピザを多くの方に味わっていただきたいです。そして、いざという時のための非常食として備えを考える機会にしていただけたら嬉しいです。
